Welcome to my blog

スポンサーサイト

桃伽奈

-
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

にほんブログ村 ランキング参加中♪
Posted by桃伽奈

リレー『肝試し』6 -plumeria-

桃伽奈

banner_soujiro_plumeria.jpg



「どんなもの?何これ…すごく古い紙じゃない?」
「それにさ…もう黒くて断定できないけど…もしかして血痕…かも、これ…」

類がそう言って俺の手から取ったもの。さっきは真っ暗でわからなかったが懐中電灯で照らしたら、そのボロボロになった紙切れのようなものに文字が浮かび上がってきた。
もうほとんど読むことが出来ないぐらいの……いや、これって文字なのか?って思うぐらいのものだ。

「牧野、持ってて?…ここなんだけど」

類が牧野に懐中電灯を持たせてその紙切れを照らすように言って、破れてる端の方を指で指した。

『…一郎より』

そう読める手紙の締めくくりのような文字。
それを3人で覗き込むようにして見ていた。いつの時代の文字だ?変体仮名を使ってるのか崩しすぎてる字体が更に読みにくくしてる。


「なんだ、一郎?男からの手紙か?」

「そういえばさ、西門さんが倒れたときに聞こえた声は『総一郎様』だったよね?これってその人からの手紙じゃない?誰だかわかんないけど西門さんに乗り移ってた女の人、あの人が総一郎さんからもらったラブレターを大事に持ってたのよ!」
「で?…このあたりのお堂で待ち合わせとか?それとも駆け落ちとか…ってこと?」

「もう少し何か読めない?花沢類」
「ん~結構汚れてるし。あ…これ、広げられるのかな」

丁寧に類がその紙を広げていく。どうやら四つ折りに閉じられていたらしい。
古すぎて紙面がくっついてて、下手に剥がすと余計に破ってしまいそうだ。類が何度もやり直しながらゆっくりと作業を進めていった。


その時にまた何処かであの鳥の鳴き声が聞こえてきた。

ピィー……ピィー……ピィー……

何だ?また何かゾクッとする。何処かで俺のことを見てる目があるような気がする。
誰か後ろにいる?!

そう思って振り向いたけどそこには誰もいない。


「なんか気持ち悪いな。あの鳥の声…」

「え?今、何も鳴いてないよ?空耳じゃない?やだ……もうっ!」
「総二郎、牧野が怯えるようなこと言わないでよね」

「いや、空耳じゃなくて本当に鳴いてるって!」

俺が言っても牧野は怒ったような顔して類の真横にくっついて、類はその少し広げられた紙の中から読める字を探している。

「よくわかんないけど…『あや』って読めない?崩れた字だけど…」
「あや?じゃあ西門さんがさっきはあやさんだったの?じゃ花沢類が…総一郎さん?」

「…その言い方やめろ!俺にはそんな趣味はねぇ!」
「俺には何も取り憑いてないし…って、取り憑いたら総二郎と…やめてよ、牧野」


***********


自分に何が起きたのかわかってない総二郎は憮然として突っ立ったまま、何故か周囲を気にしていた。
鳥の声…俺にもそんなものは聞こえなかった。ただ、少し嫌な空気が流れ始めたってのは感じてる。早く片付けてここから出た方がいいってことだけはわかる。

だからこの一枚の紙に意識を集中した。
土の汚れなのか人血なのか、本当に僅かしか字のようなものは見えなかった。それでも丁寧に汚れを払うと変体仮名ではないものがいくつかあった。崩されてるけど漢字だ。その方が解読しやすい…懐中電灯を近づけて確認していった。

「…なんとなく読める字が見つかったから。聞いててよ…途切れ途切れだけど」


『明日……子の刻……本堂…二つ一緒に…幸せ…』


「後は読めない。何だろう…待ち合わせっぽいね」
「そうだね。あそこのお堂で待ち合わせてさ、何かを交換したかったとか、2人で何処かに行きたかったとか?でもそれが叶わなかった…?」

「ん…それか出会う前に何かが起きたとか。さっき女の声が『会いたかった』って言ったのはそういう意味かもね」
「何かを一緒にしてあげればその女の人は成仏出来るってこと?」

「わかんない。ねぇ、総二郎…」


顔を上げて総二郎を見たとき、再び俺達の前に総二郎の中に入り込んだ『あや』が現れた。

総二郎の目が赤みを帯びて光り、気のせいだろうか長い黒髪が見えた気がした。
そしてザーーッとまた風が吹き荒れて桜の花びらが舞い上がる!地の底から聞こえてくるような低く、怒りの籠もった女の声が俺達の耳に入った!


『…それは総一郎様からいただいた大事な恋文じゃ…返せ…!!』


再び俺達に向かって総二郎が両手を振り上げて襲いかかってきた!
関連記事

にほんブログ村 ランキング参加中♪
Posted by桃伽奈

Comments - 4

There are no comments yet.
スリーシスターズ  

Plumeriaさん、こんにちは。
時空を超えて総二郎くんの元に恋文が!(゜ロ゜)
いやいやそんなことはない!
何かカラクリが!
でも、文字が読めないくらい古い手紙。
総二郎くんが拾ったのでなければ・・
とり憑かれた時に知らないうちに拾った!?
なんて、呑気に手紙を解読している場合ではありませんでした~( ; ゜Д゜)
総二郎くん、またとり憑かれちゃいました~!!
3人はこのあとどうなる?
幽霊のあやさん、人違いだから早く成仏してください~(>_<)

2018/07/19 (Thu) 14:06 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
スリーシスターズ様

ご訪問&コメントありがとうございます。
時空を超えてきました(笑)血で汚れた恋文・・・。
総ちゃんはいつの間にそんなものを持たされたんでしょうね。
「肝試し」の最中には何が起きてもおかしくないって事ですかね・・・ふふふ。
何がきっかけで総ちゃんは取り憑かれるのか気が付きましたか?
そう・・・鳴いてるんですよ。何処かで何かが(誰かが・・・)
こんな時でも超冷静に解読している類君ですが、目の前の総ちゃんはそれどころではございませんでしたね(笑)
でも、女に取り憑かれたんなら本望でしょうか?総ちゃん( ̄∇ ̄)・・・幽霊まで口説かないでね?
さぁ、3人はどうなりますか!
取り憑かれた総ちゃんを助けなきゃ!!次の方、宜しく~💦

2018/07/19 (Thu) 16:15 | EDIT | REPLY |   
さとぴょん  

ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!
しもうた・・・夜読んでしもうた・・・。
いかん・・・背中がめっちゃSamイ・・・
ぞくぞくして変換がうまくいかん、
Samイじゃなくて、寒い!寒いねん!
これはあかん・・・。もう次いこ!
Pluプルプルプルさん ← 震えてる
お話ありがとうございました。(超早口で)

2018/07/23 (Mon) 23:12 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
さとぴょん様

おはようございます。
コメントありがとう・・・って言うか、ビビってるだけじゃないですかっ!!(笑)
怖くないって!
こう言っちゃなんだけどさとぴょん様の○ーリンの方が・・・(笑)
早く次に行ってスッキリしてください♥
今日はどうもありがとうございました!!!!(今回も超早口で!!!)

2018/07/24 (Tue) 08:39 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。