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桃伽奈

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Posted by桃伽奈

執事はミタ(theme [electric fan])

桃伽奈


皆様、はじめまして。こんにちは。
わ…ワタクシ、花沢家の執事を致しております、田村と申します。
しまった…。緊張して声が上ずってしまいました。

えっ? 田村は花沢物産専務の秘書ではないのか?
はい。これには、諸事情がございまして…。ここでは執事という立場に就いております。
諸事情……お聞きになりたいですか…?
仕方がございませんね。話せば長くなるのですが、是非にと仰られるのであれば、お話をさせて……。

えっ、長くなるのならばいい?
左様でございますか…。(しょんぼり)

それでは皆様がご興味津々の、類様について、お話致しましょう。
ああ、私どもには守秘義務というものがございますので、ここでのお話はどうぞ、ご内密にお願い致します。


類様は頭脳明晰の旦那様と、見目麗しい奥様のDNAを受け継いだ、大変優秀な美青年でございます。
ええ? それはもう、とっくにご存知でございますか?
…それは失礼致しました。

お小さいときは天使もかくや、と思わせる程でございましたが…いつ頃からでしょう。無表情、無関心のアイスドールになってしまわれたのは…。あの頃は私も大変心配を致しまして………。

えっ、それもご存知?
皆様、エスパーかいな…!?

…あー…こほん。
執事にあるまじき言葉遣い、大変失礼致しました。

さておき、そんな類様を変えられたのは、牧野つくし様。
類様の念願叶い、この度、両思いになられたのでございます。
はい! 大変喜ばしいことでございます!!

そんなある日のことです。
牧野様(“つくし様”とお呼びすると、類様は凄い目で睨みます。どうも「お名前を呼ぶのは自分だけでいい」という、独占欲の塊と化しておられるようです)のご自宅に行かれた類様は、お戻りになるなり私に仰いました。

「田村」
「はい、何でございますか?」
「扇風機、用意して」
「………はい………?」

私は自分の耳を疑いました。
扇風機とは…あの扇風機でしょうか…?
しかし、何でそんなものを…??
呆然とする私に、類様は続けます。

「扇風機知らないの?」
「えっ? いいえ、そのようなことは…」

執事生活25年。この田村の辞書に『知らぬ』という文字はございません。
お仕えする方のご要望にお応えしてこそ、一流の執事というものでございますから、日々努力致しております。
…まぁそんなご大層なことを言わずとも、扇風機くらいは知っておりますが…。
何せ私が子供の頃には、クーラー等というものは、一般家庭に存在しておりませんでしたから。

「それ、用意して。至急」
「…は…畏まりました」

類様の言葉数は多くはございません。
牧野様とは色々、お話をされるようですが、私どもには必要最低限の単語三段活用。
お蔭様で、毎日が連想ゲームの日々でございます。
それでも先日、お食事をされる際、「いただきます」と仰ったのを聞き、この田村、思わず涙してしまいました。
…ああ、いけません。そのときのことを思い出すと、今でも嬉し涙が…。よよよ…。

えーこほん。話が逸れました。
今は兎に角、扇風機です。

類様のお言葉と態度から、今回のご要望は、牧野様絡みと見て間違いがございません。
牧野様の家は庶民。
…もとい、私と同じ一般家庭のご出身。
と…なりますと……。


-以下、田村の脳内妄想-

『つくし、これなに?』
『類、知らないの? 扇風機っていうんだよ。夏は涼しくて良いんだよ』
『ふーん…。(うちにはないな…?)』
『しかも、電気代はクーラーよりお得なんだよ!』
『ふーん…。(「うちもクーラーの代わりに扇風機にしたよ」と言えば牧野が「偉い」って褒めてくれる。ルン♪)』

-田村の脳内妄想・おわり-


おお、そうです!
牧野様に褒められたいがために、ご所望されたのでしょう!!
間違い違いございません!!!
そうと判れば、花沢家に相応しいものを用意しなくては…。
早速、外商窓口に連絡です。キリッ!


-翌日-

「こんにちは。お邪魔します」
「いらっしゃいませ。牧野様」

大学からお戻りになられた類様と共に、牧野様がご訪問されました。
私共にも頭を下げ、ご挨拶をされる牧野様。
息子の嫁にはああいった方がいいと、実は密かに考えていたりもします。
…無論それは決して、口には致しません。私とて、命は惜しゅうございます。

類様は「こっち」と人目憚らず牧野様の手を取り、お部屋へと向かいます。
微笑ましい様子に、使用人一同笑みが浮かびます。無論、私にも。
思わずお二人の姿を見入ってしまいましたが…おお、いけません。お茶をご用意せねば!
慌てて支度している時です。

ピンポーン♪

外商に頼んだ扇風機が到着致しました。ナイスタイミングです。
箱から取り出し、用意したお茶と共に“それ”を類様のお部屋へと運びます。

「類様、宜しいでしょうか?」

ノックと共にお声掛け致します。間違ってもいきなりドアを開けてはいけません。下手をしたら主の情事の真っ最中………。
えーこほん。
そのようなときは、決して慌ててはいけません。冷静に、静かにお部屋を立ち去る。これができてこそ、一流の執事というものでございます。

えっ? 執事の心得云々はいらん?
…左様でございますね。では話を進めましょう。

ややあって、中から返事がございましたので、ドアを開けお茶のワゴンを運びます。
牧野様は即座に立ち上がり、「私が…」とお茶を受け取られます。お顔が少しばかり赤いようですが、そこは見ぬふりを致しますのが、デキる執事というものです。

「類様。昨日仰っていたものが届きましたが、お運びして宜しいでしょうか?」
「ん…」

類様が頷くのを確認してから、扇風機を運び込みます。

じゃじゃん!
どうですか、この扇風機!!
かの有名なダイ◯ン製の空気清浄機付(ビッ○カメラ特価、58,820円税抜き:5月調べ)でございますよ!!!


牧野様は「凄~い! 初めて見た!!」とお喜びになっております。
当然、類様も………!

……あれ……?
おかしいですね。類様の眉間に皺が……。

「…田村…」
「はい。何でございますか?」
「……これじゃない…」

はいぃぃぃぃっ!?
これじゃない、とは、どういうことでございましょうか?

「…これ、扇風機ジャナイ…」
「えっ? 何言ってるの、類。扇風機だよ。人気なんだよ」

ああ牧野様、ありがとうございます。
私の心の叫びを汲み取って頂いて…。

私に対しては失望の視線を向けておられた類様は、牧野様の方へ向き直ると、まるで子犬の如く悲しげな顔を見せます。

「俺が欲しかったのは、牧野の家にあるのと同じやつ…」
「えっ…? うちにあるの…って…。あの、ふっるーーいやつ? 緑色の羽の?」
「うん」
「えーっ! …でも、こっちの方がいいと思うよ」

牧野様が必死にダ◯ソン扇風機を誉めます。
そうです、そのまま誉めて、類様をその気にさせて下さいっ!
ですが類様の機嫌は治りません。今度は拗ね拗ねモード全開です。

「…だって…これだと、『あーあーあー』ってできない…」
「あーあーあー…?」

…???
類様、何を仰っているのでしょう…?
この夏の暑さ、遂に ピーッ!(以下、表記不能)になってしまわれた…? とか…?
はっ! いけません。こんなことを考えては…。

その時です。
私同様、首を傾げていた牧野様が、何かを思いつかれたのでしょう。「あっ!」と叫びます。

「もしかして、扇風機に向かって、『あーあーあー』ってやりたかったの!?」
「うん♪」

尻尾があるならパタパタ振るような勢いで、牧野様に微笑みかけます。
…はい。その言葉で、私も理解致しました。

牧野様のご自宅にある扇風機は、昔ながらの羽のあるタイプ。
そこに向かって声を出すと、羽に当たって返る関係で、声が震えたように聞こえます。
不肖、私も子供の頃は一度二度はやったことがございます。皆様もきっと、そうでございましょう?

ですが類様にはそのような経験はございません。
ご幼少の頃からご自宅は冷暖房完備。若しくは避暑にお出でになっておりましたから。

妙に子供っぽいところがおありの類様。
昨日はきっと、牧野様ご自宅で『あーあーあー』とやって、楽しんだのでございましょう。

「えっ、それなら家でやればいいのに…。態々買わなくたって…」
「だって、つくしと二人でやりたかったんだもん。
二人っきりでしたかったのに、あいつらがいるから…」

ははぁ…。またも納得です。
牧野様とイチャイチャしたかったのに、皆様の邪魔が入ったのでございますね。
それならばそうと仰って頂ければ宜しいのに…。
このままでは羽のある扇風機を注文しかねません。
…まぁ、購入しても宜しいのですが、そうなりますとこのダイソ◯の扇風機は一体どうすれば…?
一流執事、田村の大失態となってしまいます!

「じゃあ、また家に来ればいいじゃない。あっ、パパや進は居るかもしれないけど…」
「パパさんと進は、面白いから居てもいい」

何が面白いのか、私には理解しかねますが、どうやら扇風機は買わない方向になりそうなので、よしと致しましょう。ほっ…。

「兎に角、もう無駄遣いしちゃ駄目だからねっ!」
「あい♪
…じゃあその代わり、今日は泊まっていって♡」

…何がその代わりなのか、私には全く理解しかねますが、類様のご機嫌が良くなりそうなので、よしと致しましょう。(本日2回目)

真っ赤になる牧野様をぎゅっと抱き締める類様。
にっこりと笑いつつ、私には「早く出ていけ」と視線で訴えます。
はい、お邪魔虫は退散致します。扇風機と共に撤収致しますとも。
何事も、最後が良ければ、よしと致しましょう。(本日3回目。重要なことは3回、でございます)



と…まぁ、このような出来事があったのでございます。
如何でございましたか?

…えっ? その後はどうなった?
ソコが肝心だろ!?
はい、仰るとおりでございますね。

…ですがこればかりは本当、口が裂けても、私の口からは申し上げられません。
何卒ご容赦の程を…。
ひとつだけ申し上げるとするならば、牧野様がお帰りになられたのは3日後ということだけでございます。はい。



おしまい


-おまけ-
その後の扇風機の行方です。
最新式だからと牧野様の家に運ばれたのですが、何せあのダイ◯ン製。
「音が五月蝿い」とのことで1日で戻された挙げ句、何故か西門様のご自宅に送られました。

「…お中元って…あいつ、何考えているんだ…??」



ホントにおしまい






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Posted by桃伽奈

Comments - 4

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スリーシスターズ  

星香さん、こんにちは。
執事・田村。
類くんの話で田村と言えば秘書!
なんで執事なのか?諸事情を聞きたかったのは私だけでしょうかね~?(笑)
扇風機を買っての類くんの要望に、まさか羽根つきの扇風機が欲しかっただなんて思いもしなかった田村さん!!
田村さんの脳内は、昔ながらの羽根つきだと。あ~あ~あ~ができないって妄想にはならなかったですもんね!
クーラーよりも電気代が安い!の方になっちゃいましたから、ダイ〇ンの省エネタイプ、しかも羽無し最新式を選んでしまいますよね~
類くんの言葉から、全てを察するのはベテラン田村さんでも至難の業!?
つくしちゃんが家に代えれたのは3日後。
その間に羽根つき扇風機は用意できたのかな~!(^^)!
つくしちゃんとあ~あ~あ~ってまた遊べたのかな~(^o^)
そこはベテラン田村さん。
ちゃんと用意しましたよね!
ダイ〇ン羽無し扇風機、羽がないのに音が五月蠅い?
高いけど、羽無しは安全だし、電気代結構安いし、いいな~と思っていたんですけど・・・
普通に羽根つきがやっぱり一番いいんですかね!?
お中元で贈られた総二郎くん。
深く考えずに、受け取ってあげてくださいね🎵
そしてぜひぜひ使ってください!

2018/07/19 (Thu) 14:39 | EDIT | REPLY |   
執事の田村(代筆:星香)  
スリーシスターズ様

御訪問、御拝読、ありがとうございます。
花沢家執事を致しております、田村でございます。
諸事情、お聞きになりたいですか…?(内心ウキウキ)
あ……
大変申し訳ございません。
年寄りの話は長いから止めておけと、代筆者に言われてしまいました。
それを言う代筆者もかなりのババァ………
あ、執事にあるまじき言葉遣いでございましたね。失礼致しました。
そうなのです!
類様のお言葉は最低限以下!
それですべてを理解しなくてはならない、ワタクシの心境を察して下さって…
お優しいお心使い。この田村、大変嬉しゅうございます。よよよ……
ええ、そうでございますよね。
羽無しの最新式の方が、普通は宜しいですよね…?
ワタクシも実物を使用したことはございませんが、何せ外国製。
狭い日本住宅事情を全く考慮していないと、聞き及んでおります。
(扇風機はファンが回る音が五月蠅いのだとか…)
…とはいえそれは初期型で、最近出ているものはかなり改良されているようでございますよ。ハイ。
あっ、間違ってもワタクシ、ダイ○ンの回し者ではございません!
リベートなんて、受け取っておりませんから!
ともあれ、西門様が引き取って下さって助かりました。
そして、くれぐれも、くれぐれも!
このことをワタクシから聞いたということは、類様にはご内密にお願い申し上げます。(ペコリ)
----
…と、田村さんが頭を下げておりました♪
お付き合い、ありがとうございました<(_ _)>
イベントも残り僅か。
最後までお付き合い、宜しくお願いします。<(_ _)>

2018/07/20 (Fri) 00:32 | EDIT | REPLY |   
さとぴょん  

執事田村はミタ面白かったです(≧▽≦)♪
必要最低限の単語三段活用(笑)
毎日が連想ゲーム(笑)
執事田村めっちゃポジティブだわ~( *´艸`)♪
でも確かに勘も頭は鍛えられるかも。
何が面白いのか(その代わりか)私には理解できかねますが・・・
類さまがよろしいならよしとしましょう!
このさらっと突っ込みは入れてる真面目語り、面白いですね( *´艸`)♪
しかし、3日って凄いよね。
扇風機のアーアーアー類くん喜びそうですもんね。
小さい頃子どもなら絶対やりましたよね。
あと、真ん中の回ってる中心を指で(摩擦で)止めたりしませんでした?
昔のはその中心が外から触れたんですよ。古い話だなこれ(笑)
危険なことやってましたよね。私だけか?(;^ω^)
星香様は、どっちかって言うと、おつきのものがデカいうちわで扇いでて、
暑くても涼しげにホホホ・・・って羽のついた扇で口元をかくして
優雅に微笑んでるイメージが何故かあります(笑)
執事田村はミタまた機会があったら読みたいです♡
楽しいお話ありがとうございました。

2018/07/24 (Tue) 00:08 | EDIT | REPLY |   
執事の田村(代筆:星香)  
さとぴょん様

御訪問、御拝読、ありがとうございます。
花沢家執事を致しております、田村でございます。
そう、ワタクシ、ポジティブです。
というか、類様の執事ともなりますと、ポジティブシンキングでないとやっていられません。
…ああっ! このことは類様には、どうぞご内密に願います…。
ワタクシも不肖、幼少期には扇風機の真ん中を抑えて「どれだけ止めていられるか」ということをやりました。
あとは羽の部分に当たるものを入れてカンカン音を鳴らしたりとか…。
ええ、親に散々怒られましたとも…。
さとぴょん様、もしかしたら執事の才能がおありかと…?
代筆のおばちゃん…
もとい、ちょっと(かなり)年齢のいったお姉さんは、おつきの者が団扇で仰いでいる“ジャバ・ザ・ハット”(スターウォーズ・ジェダイの帰還に出て来るヒキガエルみたいなキャラクター)にそっくりでございますよ。
…あ…なんか怒っているみたいですので、ワタクシはここで退散致します。
-----
…と、田村さん。脱兎のごとく逃げて行きました(^^;)
お付き合い、ありがとうございました。<(_ _)>
イベントは一端終了致しますが、来月22日にオマケがございます。
こちらも是非、ご覧下さいませ…<(_ _)>

2018/07/24 (Tue) 09:35 | EDIT | REPLY |   

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