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桃伽奈

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Posted by桃伽奈

プチリレー『雷と雨』類ver.1 -Gipskräuter-

桃伽奈

banner_soujiro_gip.jpg 



ようやく手に入れた俺の宝物

ねぇ 牧野
ずっと傍にいて
俺だけを見ていて



どんなときも いつも一緒にいてくれた
今も変わらずずっと傍にいてくれる

ずっとこうしていられるのかな……
ずっと…



つくしへの思いを何度も絶とうとした類。
自分の全てをかけ、ぎりぎりまで司を信じていたつくし。


そんな2人が今肩を並べて歩き出した。





今にも振り出しそうな曇り空の中、類とつくしは手を繋いで歩く。

つくしのアルバイトが休みの日は散歩がてらにこうして外を歩き、どちらかの家に行くのが恒例となっていた。

「少し急ごうか」

「ん」

空を見上げた類はつくしの手をぎゅっと握り、少し歩くペースを速めた。

互いをソウルメイトと呼ぶ二人の間には多くの言葉は存在しない。
しかしいくらそう呼び合っていても言葉にしなければ伝わらない事もある。
類もつくしも何となく互いの胸の内を考えつつ、その一歩を踏み出せずにいた。

「あっ……」

ぽつりぽつりと雨は降り始める。

つくしの呟きに2人は顔を見合わせると小走りに駆け出した。

花沢邸までは時間にして7~8分程。
走れば然程かからない。

力強く手を引きつくしの様子を窺いながら走る類に応えるように、手を握り返し駆け出す。
こうしていると大嫌いな雨さえ好きになってしまいそうな錯覚に陥っていた。


類とつくしが花沢邸に着く頃には雨は本降りになり、類の部屋に着いた2人は濡れた体を拭きながら出窓から外を眺めていた。

「すごい雨だね…」

「これくらいで済んでよかった…。
牧野、ちゃんと拭かないと風邪ひく」

ぼんやり外を眺めるつくしの頭にタオルをかけ、丁寧に濡れた髪を拭いていく。

「きゃっ」

「何?どうしたの?」

「今雷が……」

タオル越しに感じる微かな震え。


ああ…そうか……
あんたにとって雨は鬼門なんだよね…


類としても決して忘れていた訳ではない。
しかしこれほどのトラウマになっている事は知らなかったのだ。

「ふふっ、可愛い。
あんたにも怖いものあるんだね。

でも雷って意外と綺麗だよ?
あっ…稲妻か?」

「………」

類は返事をしないつくしに、自分の考えを押し付けるような真似はしない。
ただ黙って後ろからつくしを包み込んだ。

2人は窓辺に佇んだまま。そして類はその場からつくしを引き離そうとはしない。

窓の外では稲妻が光りゴロゴロとその存在を示すように鳴り響いている。

「牧野はさ…何が怖いの?」

類がつくしを掴まえても、尚一層心に残る不安。
類を選んだ事でつくしが感じている不安。
どんな答えでもいい。
少しでも歩み寄れればいい。

類の静かな声が部屋に響いていた。
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Posted by桃伽奈

Comments - 2

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さとぴょん  

Gip様の類くん
なんか新鮮でドキドキしました。
「牧野はさ・・・何が怖いの?」
これいいね❤
類くんにバックハグされながらのこの台詞。
鼻血出そう。
「さとぴょんはさ・・・何が怖いの?」
「ホラーが怖いの・・・そしてRがないのが怖いの!」
私ならそう答えます。
Gip様はいかがでしょう?( *´艸`)♡
続き楽しみにしてます♪

2018/07/14 (Sat) 18:31 | EDIT | REPLY |   
Gipskräuter  
さとぴょんサマ

コメントありがとうございます♪
あははっ、さとぴょんさん!!(笑)
めっちゃ笑わせてもらいました!
えっ、Gip…?
なんだろな?
「総ちゃん書きがいなくなるのが怖いの…!」
とか?
切実すぎ?(笑)
類くんなのに…(*´艸`*)
「ふーん?
俺関係ないよね?」
ってポイッとされちゃいそう(T^T)
「妄想が浮かばないのが怖いの…」
にしたら類くん優しくしてくれるかしら?(笑)
どちらにしろ切実みたいです(*´艸`*)
お付き合いくださりありがとうございました(o・ω・)ノ))

2018/07/14 (Sat) 22:39 | EDIT | REPLY |   

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