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磧礫の輝き プロローグ

桃伽奈


 お話を読む前の注意事項。

 このお話は類つくです(←あたり前ですが^^;)
 今回のお話は、かなり昔に途中まで書いてほったらかしにしていたものを、何となく最後まで仕上げたくなり奮闘してみました……。
 続きを書き始めて、何故途中でやめていたのか……っていうのを思い出したのですが、単純にお話がまとまらなかったからです><;
 何とか仕上がりそうですが、ちょっと迷走しているかも……。あははw


 今回はオリジナル設定です。
(いつも通り所々のネタを原作から貰っているので、読みながら一緒の場所を探してみて下さいw)
 そしてこのお話はオメガバーズです。
 「オメガバーズ? 何それ?」と思われた方、各自でググって調べて頂いてもいいのですが……BLという単語に不快感を持たれる方、この2文字の意味が分からない方はご注意ください。検索は自己責任でお願い致します。
 オメガバーズを知らなくても、お話はわかるようになっておりますのでご安心下さい。
 というか、知らない人のために説明しながらお話は進みます。無理してまで調べる必要はないかと思います。
 ただその設定をちょっとお借りしたという事です^^;

 オメガバーズをご存知な方へ。
 初期設定(?)をかなりカスタムしておりますので、薔薇や百合といった匂いはしません。
 そのため「あれ?」なトコも多々あります。一般的に使われている設定と違うようなコトも。
 ですが、類つくなのでこうなりましたってことでお願い致します<(_ _)>
 「なぜその設定を使う!」と思われているかも知れませんが、……好きなんです。「運命の相手」ってやつが^^;
 恋愛ものの王道ですよね。この場合、誰と誰が「運命」なのかは言わなくても……w


 このお話はオメガバーズのため、大人向けな単語が所々に出て来たりします。
 そういったお話が苦手な方はご注意ください。
 静さん……ちょっと嫌な役かも知れません。司は意外と大人かも……。なんて注意事項という名のネタバレを少し載せつつ……。
 お話はスマホなどが登場しない、原作時代をイメージしております。
 第1話(このページ)以降、全て鍵付きとさせていただきますので、お手数ですが2話目からは読む前にパスワードを入力して下さい。

 このお話はつくしsideで進みます。その後、お話の補強として類sideを載せる予定であります。
 久しぶりなので一日置きの、のんびり更新でいきたいと思います。
 (まだお話が書き終わってないので…)

 更新時間がズレた場合は「ああ、更新予約日の設定を間違えたんだな」って笑って下さい^^;
 (↑20時設定を忘れて、日付変更とともにお話がupされるのは、よくやる失敗です)
 あと、やっぱりPCの調子が悪いので予告なく数日遅れた場合は「あ、またPCが動かないんだな……」って笑って下さい><;
 (↑そうならないことを願っています)

 類つくでオメガバーズなんて受け入れられない……。もしくは読んでみたけどこの話は無理……って思われた方、話の途中でもいいので読むのをおやめ下さい。
 いつも言っている通り、無理をする必要はありません。
 大丈夫な方のみ、お進みください。
 <(_ _)>









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 桜の花が散り始め、均等に並んでいる木はピンクの中から緑の色をチラホラ見つける今日、自転車をこぎながら暖かい風を感じた。
 向かう先は、家から自転車で15分のところにある町のお医者さん「鎌田内科医院」。
 病院の院長先生……鎌田先生は独身の男性で、今年36歳になったと一緒に働いている看護師さんが噂していたのを聞いた事がある。
 鎌田先生は家族全員が医者という家系の人で本人も高学歴。経営している病院は患者さんが多いことからも高収入と判断できる。人当たりが良く、高身長だし顔も男前な部類。何でまだ独身なんだろうと疑問に思うような素敵な人だ。
 あたしは小学校へ行く前に実施された6歳健診の時に異常が見つかり、鎌田先生の実家である鎌田総合病院に2日ほど入院をした。
 検査結果は「要経過観察」。
 退院してからは、末っ子の鎌田先生が経営している鎌田内科医院に3ヵ月に一度通っていた。
 今日はその診察日。


「こんにちは。牧野です」
「こんにちは。順番にお呼びしますので、かけてお待ちください」
「はぁい」

 院内の雰囲気は、よくある地元の病院って感じである。
 白い壁紙の待合室には5人掛けの長椅子が8台置いてあり、家のやつよりも大きなテレビ。その横に時間つぶしの雑誌や漫画が並んでいた。
 鳩時計が一時間毎に音楽を奏で、小児科も兼任していることからキッズスペースには幼稚園児が2人玩具で遊んでいる。
 受付をして40分程で看護師さんに名前を呼ばれ、あたしは診察室に入って行った。


「どうだい? 学校の方は?」
 あたしが患者用の回転する丸椅子に座ると、鎌田先生は笑顔で訪ねてきた。
「え……と」
 正直肌に合わない……とは言い辛く、口ごもると先生は察したように苦笑いを見せる。
 小学校1年の時から3ヵ月に一度ずっと通っているあたしは、小さい頃からお兄ちゃんのように慕っている先生ともこういった近況報告のような世間話をしてしまう。
 今は、あの「面倒な事」も先生に貰っている薬で上手く調整できているし、特に問題はない。
「まぁ、あの学校は全国の金持ちの子が集まっているからね。ずっと公立に通っていたつくしちゃんには、なかなか馴染めないかな?」
「そうなの! みんなブランド品はあたり前で、持ち物自慢ばっかりだし。コンサートとかもコネでチケットが簡単に手に入るらしくて、今日も友達同士で大きなイベントに出かけて行ったの」

 英徳学園に入学して丸一年。先日2年生に進級したばかりだが、どうも育った環境の違いとでもいうのか、クラスメイトとも共感できることが少ない。
 だからか、あたしの気持ちを察してくれた先生に思わず意気込んでしまった。
「つくしちゃんは行かなかったのかい? 薬は余分に渡してあるからまだあっただろう? 一日くらいズラしても……」
「あ、ううん。……あたしは……誘われていないから……」
 と、答える語尾がどんどん小さくなっていく。
 ……先生に友達がいないって思われちゃったかな。
 教室で挨拶するくらいの友達ならいる。ただ金銭感覚が違うからか、放課後まで一緒に遊びに行くような友達が出来ないだけだ。
 って、なんかそれを口にするのも言い訳っぽい。

「あの……、先生もあそこの学校の出身なんですよね?」
「そうだよ。幼稚舎からずっとね」
 ああ、そうだよね。だって医者の家系って事は先生も金持ちの家の子供だ。
 実家の病院は大きな総合病院だし。
「いろいろ外の学校とは違うから困った事があるかも知れないけど、……いざって時は保健室に行くんだよ」
「はい。分かっています!」
 それには自信があったので、元気よく答えられた。

 先生のいう「いざ」とは、アレの事。
 あたしが英徳学園なんていう、お金持ちの子供が通う学校に無理して通学しているのはアレがあるからだ。
 普通の学校の保健室にいる先生といえば養護教諭だが、その人達は医師免許を持っているわけではない。
 だけど英徳学園はちゃんとした医師免許を持っている人が常勤している。
 しかもその先生が、鎌田先生の大学の後輩で女性の先生だ。
 いざって時は処置をしっかりして貰える。
 高校進学の時、普通の公立校に進学しようとしていたあたしに鎌田先生が英徳を進めてくれたのもそれがあるからだった。


「あ、先生。あたし、最近息抜きの場を見つけたんですよ!」
 先生おススメの学校が楽しくないなんて言ったら気にするかもしれないから、あたしは楽しい事もあるんだってことを知って欲しくて秘密の場所を教えた。
「へぇ……。学園は高等部だけでも広い敷地だからな。隠れ場所なんかは多いだろう」
「本当。あんな一等地に信じられないくらいの大きさ……」
 半分呆れて言えば、先生は「はははっ」と笑った。
「つくしちゃんが見つけた息抜きの場はどこだい? まさか授業までサボってないだろうね」
「そ、そんな事しませんよ! ちゃんと出てます。……非常階段なんですよ」
「非常階段?」
「特別教室がある廊下の奥にあるんですが、人が誰もいなくて大声出してもバレないんです。だからムカつく事があったらそこへ行って「王様はロバの耳~」って叫んでます」
 ストレス発散方法を説明すると、先生は「ぷはっ!」と噴出した。
「あはははっ。なるほど。……発散できるのはいい事だ。いい場所を見つけたな」
「はい!」
「楽しそうに学園生活を送っているようで安心したよ。けど薬は忘れずに飲むんだよ」
「わかってます!」
「いつも通り出しておくから、薬局に寄ってちゃんと貰うように」
 先生はしつこいくらい薬を飲めと念押しをし、今日の診察は終了した。

 もう「薬を飲め」は耳ダコだけど、あたしの為だって分かっているから素直に返事をする。
 受付でお金を払い、薬を受け取るときにもしつこいくらい「忘れずに薬を飲め」と念押しをされた。

 ……分かってるってば。

 あたしみたいな人は、これがないと普通の人のようには暮らせないんだから。






 鎌田医院の鎌田は、つくしが去っていったドアを見つめた後、独り言を呟きながらカルテに記入していく。
「つくしちゃん……。「王様の耳はロバの耳」って、結局は人に聞かれてしまうんだよ。気づいているのかな」
「ふふふ。いい子ですよね。小さい時から知っているけど、いつも元気が良くて明るくて」
 彼の独り言を耳にして笑って話しかけてきたのは、この病院が出来てからずっと務めてくれているベテラン看護師の江原だ。
「ああ」
 そうだな……と鎌田が相槌を打てば、願うような表情を見せ江原が続けた。
つがいが見つかるといいのに……」
「……番ができたからといって、幸せとは限らないんじゃないかな」
 鎌田は苦笑いを見せながら答える。
「そうですか? つくしちゃん達みたいな子は、相手に出会えるのを楽しみにしているんだと思ってました」
「だけど相手次第では、隷属になってしまうからな」
「……そんなこと……」
 江原は否定しようとして口を開くが、実際そうなってしまっている人がいる事を思い出し、口を噤む。
 その様子を見た鎌田は小さくため息を吐き、次の患者のカルテを用意した。


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Posted by桃伽奈

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